オレがアイツでアイツがオレで
暑い。いや、そうでもない。
7月前半の暑さはすごすぎて、どうやって過ごそうかと不安を感じていましたが、最近はかなり過ごしやすい。
でも、毎日30度は超えてるんですが、感覚ってマヒしますね。
朝起きたら、玄関にせみの亡がらがありました。
縁(メス 推定5歳に認定しました)が朝食にと用意してくれたようです。
ごめんなさい。
猫が狩りをしようとしている瞬間に出くわすと、いつも邪魔していますので。
もうひとりの猫 コロ(オス 2歳)はこんなに長かったんだっていうぐらい長くなって、縁側で気持ち良さそうに寝ています。
誘眠物質を出しているのか、これを見てるとうっかり寝そうになります。
猫はいいなあ。。。
坂の上でぶつかって、入れ替わらないかなあとか思います。
オレがアイツで、アイツがオレで。
夏だからね。
先日、買った 100%ORANGEの「ひとりごと絵本」。
100%ORANGEのイラストにゆるゆるな文章が添えられ、
本屋でぱらぱら立ち読み、にやにやしっぱなしでした。
『玄関先でいちゃいちゃしていたダンゴ虫を 息で吹き飛ばしました。』
で心つかまれて、
『枕の下の冷たさ』
で、レジに向かってました。
1ページごとに簡潔していて、おもしろい。
笑っちゃいけないルールで、あえて電車の中で読んでみるのもいいかもしれない。
秋の夜長のお供に
映画とか、本とか、まんがとかすごく好きなんですが、見終わったそばから忘れてしまい、どういう内容だったかふわっとしか覚えられない残念な記憶力ですが、懲りずに観たり読んだりしています。
最近のお気に入り漫画は、「3月のライオン」と「宇宙兄弟」。
前作の「ハチミツ&クローバー」は好きでしたが、
こっちは読んでいなくて、行きつけの美容院に置いてありました。
カットしてもらいながら、読み出したら入り込んでしまい、家かよっていうぐらい号泣しそうだったので、お借りして家で心ゆくまで号泣して、次回返却するという関係です。
羽海野チカさんの漫画は、感情の描写がすごく丁寧に描かれていて、小説を読んでいるような深さがあるのと、適当な敵役みたいなのがいなく、登場人物それぞれに愛を持ってその人物の背景を描いていているところが好きなんだなあと思い、ほかの少女漫画とはちょっとちがうなあと思ってました。
そしたら、羽海野さんが、私の一番好きな「すいか」というドラマの脚本家の木皿泉さんを好きだと言ってるのを知り、同じものを好きなひとがつくるものはやっぱり好きなんだなあと納得したのと同時に、とても嬉しくなりました。
「すいか」は2003年夏のドラマで、小林聡美、ともさかりえ、浅田ルリ子などが、『ハピネス三茶』という下宿で暮らすお話で、これが大好きで大好きで、清水の舞台からハイジャンプしながらDVDBOXを買い、もう何度観たことか、、、。
この内容だけは説明できそうな気がします。
「すいか」については長くなりそうなので、いつかここでも書きたいと思います。
「すいか」を大好きな方、お会いしたときに、こっそりお伝えください。語りあいましょう。
そして、最近おもしろかった映画 「鍵泥棒のメソッド」。
数年前に、夜中窯焚きしているときに、手持ち無沙汰でたまたまテレビをつけたらやっていた映画「運命じゃない人」の内田けんじ監督脚本の最新作。
「運命じゃない人」も脚本がすごくおもしろくて、よくできてる。
前半部分を観れなかったので、TUTAYAに行き、置いてなかったためそのためだけにTUTAYA DISCUSに入会した経緯もあります。その後しばらくDISCUSを堪能したのち脱会。(最近のTUTAYAは取り寄せしてくれるみたいですね。)
その監督作品に「アフタースクール」という映画もありますが、今回の「鍵泥棒のメソッド」のほうが私は面白かったです。
そろそろ上映も終わりかな、、、内容は書きません。まだ覚えてますよ。映画館2回行きましたから。
映画でも、漫画でもおもしろいなあと思うのは、主人公がとても魅力的。
主演の香川照之さんが、
『善人でも悪人でも、映画の中で伝えたいことは、たったひとつのことだけ。
ちゃんと生きる ということ。』
と言ってましたが、この映画もそうだなあって思います。
私の鍵はきのこがはえてます
猫を抱いて象と泳ぐ
小川洋子さんの本。
なんて愛らしいタイトルなんでしょう。
読んでみるとその意味がわかり、もっと素敵だとわかります。
近年読んだ本で一番好きかもしれない。優しくて悲しくて美して、とっても優しい。
「小川洋子の本はなんでもおもしろい」と友人に勧められたり、映画の『博士の愛した数式』がすごくおもしろかったので、
気にはなっていたけど、ほかの作品のタイトルや装丁にあんまり魅かれず、今まで手に取らずにいました。
何かで読んだか聞いたんだったか、 「本当に寂しいときには、人は寂しいとは言わない」 という小川さんの言葉を知って、ものすごく共感してしまい、こういう感性を備えている人の書いたものを読みたいと強烈に興味がわき、図書館に行くと、タイトルも装丁も好きなこの本がありました。
少年リトルアリョーヒンとマスターの年の離れた友情の物語。リトルアリョーヒンも彼の周りの人たちもほんとうに優しい。
私は、本を読みながらあんまり映像を思い浮かべないのに、この本だけは、お菓子の甘い香りに満たされた回送バスの中でチェスをするリトルアリョーヒンとマスターの幸せな姿が頭の中にはっきりとあります。
物語に少しも余分なものがなく、すべてが美しく、意味をもってつながっている。まるでリトルアリョーヒンの棋譜のよう。
どうしてこんなに素敵な物語を紡げるんだろうとため息が出てしまう。
これからも何度も何度も読みたい本。今度は図書館じゃなく、買って読みたいと思います。
出会えてよかった。
SMOKE
好きな映画も、年齢や自分のとりまく状況によって変化していくから、時々「好きな映画ベストナウ」を考えてみたりします。
好きな映画を3本あげて、その人の性格とか、心理分析をするという芸人さんがいるけど、もし私がみてもらったら(そんな機会はない)あんまりろくなこと言われないだろうなあと自暴自棄な想像をしつつ楽しんでます。
好きな映画や本やまんがって、感性に加え、経験や心理状態も表れるから、人に勧めたり勧められるのも難しいし、本当に好きなものにもなかなか巡り会えないけど、巡り会えたときは魂が震えるような感覚です。
「SMOKE」はNYの下町のタバコ屋を舞台にした人々の交流で、それぞれ何かを失っている人たちで、孤独や悲しみをかかえているんだけど、変わらない 日常のなかにささやかな変化を楽しむ視点を持ってたり、すごく魅力的で今を生きている。
人生いろいろあるんだけど、どう受けとめるかで幸せにも、不幸せにも感じられるし、傍から見たらわからなくても、光や希望は自分次第でどこまでも自由にある。
とくにラストはもう本当に好き。
音楽も効果的に使われていて、自然に涙が流れてる。

長い人生、不遇なときはあるけれど、それを知ってるから喜びをより深く味わえるし、その一瞬の輝きでこの先一生を生きていけるような瞬間がある。
そんなふうに希望を与えられるものをつくれるって素晴らしい。そういうものに巡り会えるのも、生きてる幸せのひとつだから。
そういうものがつくりたい。