[ 2016.08.02 : note]

個展をおえて...and R



and  Rでの個展が無事終わりました。

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お越し下さったみなさま、どうもありがとうございました。

ずいぶんお待たせしてしまったり、整理券の配布や枚数制限を設けたことにもご協力いただきまして、ありがとうございます。

いつも使っていただいていることや、とても楽しみにしていて下さったことなど、ありがたいお言葉をかけていただき、本当に嬉しく思います。これからの励みになります。
どうもありがとうございます。
またお会いできる時を楽しみにしたいと思います。

そして、お世話になったお店の方、おいしいランチを作ってくれた仲間たち、
お手伝いして下さった方、オープニングに来てくれた友人たちにも、本当にありがとうございました。




陶芸は最後は窯次第なので、焚き方もですが、どこで火を止めるのかが、とても難しいです。
なるべく窯内全体の温度差がないように焚きますが、どうしても多少の温度差は出てしまうので、強いところには強めの釉薬のもの、弱いところには弱めの釉薬のもの、というように釉薬の性質と大きさで詰め分けます。毎回詰めるものは様々なので、どこに何を詰めるかもとても頭を使うし、詰め方によって焚き方や火を止めるタイミングも変わってきます。
窯焚き中は、中を確認することはできないので、火を入れたらあとは今までの経験を信じて焚くしかない。

独立してから15年間、毎回焼成グラフと窯出し後の結果をデータとしてつけ、よりよい焼き上がりになるように次回の窯焚きの参考にしています。

通常、窯焚きは1回ですが、黒絵は2回窯に入れます。
素地は白く、御本手のピンクが出ないように強めに焼きたいけど、1回で強く焼きすぎると模様が流れてしまうので、それを避けるために2回に分けます。
模様も筆でのせたときのままのくっきりとした模様よりも、もう少し輪郭が柔らかく釉薬となじんで流れた状態が好きなので、そのために2度の窯焚きで、強めのところと弱めのところを考えながら、詰め分けます。その差は微妙で難しく、毎回やっている窯焚きなのにいつも違うから、火を止めるときは強すぎはしないか、弱くはないか迷いながら、祈る気持ちで火を止めます。
少しでもいいものをつくりたいと思うから。

だから窯出しはいつも不安でしょうがない。
これをお客さまにわかってほしいと思うのは私のエゴかもしれない。そんなこと関係なく、出来上がったものがすべてなのかもしれないけど、伝えたかったんです。


このブログをはじめるとき、悪口と自慢は書かないというルールを自分で決めました。
自慢はひとによって捉え方がちがうから、その気はないのに自慢になっていたということはないとは言えないけど、悪口は書かないできたつもりでしたが、今日ルールを破ってしまうかもしれない。

初日オープン後の店内で、お客さまがそれぞれお目当ての品物を手にして、殺気立っていた店内が少し落ち着いてきたころ、大きな声で電話するひとがいました。
友達の分も頼まれていたのかわかりませんが、店内を歩き回りながら、片手にケイタイ、片手に黒絵クロスのボウルで、
「クロスじゃないっ!、やじるし、やじるしっっ!!」と、少し流れたクロスのことを矢印と、店中に響き渡る大声で連呼し、私やまわりのお客さまに聞こえているのに気にする様子もなく、延々と電話を続けていました。
聞いてしまったこちらが悪いのかと思ってしまうぐらいの迫力で、なにも言えなかった。

確かにそのクロスの模様は流れて矢印に見えるかもしれない。でも、もう少しボリュームを下げるとか、それを作者に聞こえる声で平気で言うのはあまりにも配慮に欠けているんじゃないかと悲しくなってしまった。

くっきりした堅いクロスじゃなくやわらかいクロスにしたいと思ってつくっているけど、
焼きものなので、すべてをコントロールすることはできないと彼女に言いたかった。


でも、何を言っても、結局つくるものがすべてを語るので、これまで以上に精進していくしかないです。

後味の悪い文章になってしまいすみません。
これはほんのごく一部のことで、個展そのものはほんとうにとてもいい個展で、わたしはまわりの人に恵まれているなあと改めて思う時間でした。

どうもありがとうございました。




今後の予定

9月15日(木)ー20日(火) franjipani  (福岡) 
 企画展「GOOD BREAKFAST  GOOD LIFE」
 
11月19日(土)ー うつわsousou (愛媛)  個展