[ 2014.05.25 : 日常のこと]

懐かしイイはなし

東村アキコの「かくかくしかじか」
最近面白かった漫画です。

東村さんが美大を目指していた高校生の時からの絵画教室の先生との師弟関係のはなしで、自分の修業時代とも重なります。
思い返すと、とても独特な時間でした。


額賀さんにとって初めての弟子で、当時は弟子一人だったから、いい時も悪い時も一対一の逃げ場のない空間で、生意気で自意識過剰だった自分を思い出すととても恥ずかしいです。
工房を出て独立してから、すごい人だったんだと尊敬や感謝を感じました。



昨年の夏に額賀さんが千葉に来る用事があるからと、ランチの約束をし、近所のお店で一緒にカレーを食べました。

本格的なスランプに入る少し前ぐらいで、あまり順調に進んでない頃でした。
そういう話をしたんだったか、大物とか、花器とか、蓋物とか、あまり作らなかったものも作った方がいいとアドバイスをされ、私が、ヒガイ(蓋物の本体の蓋がのっかる部分)が苦手と言ったら、「じゃあ ひいて見せようか?」と言って、そのまま工房で実演してくれました。

額賀さんのろくろを見るのは十五年ぶりぐらいで、当時はこうやってよく見せてもらっていたなあと思っていたら、懐かしさがこみ上げてきました。
十五年経っても弟子は弟子で、困っていると親のように何とかしてあげようと思ってもらえるって、本当にありがたいです。

私の方も久しぶりなのに、安心感があり、自分の出来なさを隠そうともしないし、素直に話せて、修行時代と関係は変わらないんだなあと、私のろくろで蓋や急須をひく額賀さんの姿を少し不思議に思いました。





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先日、工房に来てくれたフランジパニのチクラさんにこの話をしていたら、書きたくなって書いてみました。




今週末、千葉の佐倉の川村美術館でにわのわがあります。
わたしは、今年は参加していませんが、プレ開催を入れると今回三回目で、一年ごとにバージョンアップしていると思います。たくさんのクラフト作家さん、飲食店で充実しているので、お気に入りを探しにぜひいらしてくださいね。

お天気にも恵まれますように。